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保育環境評価スケール(ECERS)が示す「質の高い保育」とは?子どもの可能性を広げる保育園選び

2025年1月15日

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大切な子どもの保育園選び。家からの距離や送り迎えのしやすさで決めることが多いかもしれません。

しかし、子どもが多くの時間を過ごす保育園の「保育環境の質」が、その後の成長や学びに大きく影響を与えることをご存知でしょうか?

ただ、一口に「保育環境の質」と言っても、その基準は曖昧で、何を見れば本当に質の高い環境なのか、迷ってしまうこともありますよね。

そんな親御さんの疑問に、客観的に評価するための指標を与えてくれるのが「保育環境評価スケール(ECERS:エカーズ)」です。

これは、単なる設備の新しさや豪華さだけでなく、子どもの発達や学びを本当に促す「保育環境の質」を客観的に評価するための国際的なツールです。

この記事では、ECERSがどのような視点で保育環境を評価するのか、そしてそれを知ることで、どのように保育園選びが変わるのかを詳しくご紹介します。

利便性だけではない、子どもの成長を第一に考えた保育園選びのヒントを、一緒に見つけていきましょう。

保育環境評価スケール(ECERS)とは?

保育園を探し始めた時、「ECERS」という言葉を耳にしたことはありますか?

「エカーズ」と読み、なんだか難しそうな響きですよね。

私も初めて知った時は、正直「専門的な話かな?」と感じました。

でも実は、このECERSこそが、私たち親が子どものために「本当に質の良い保育園」を見極めるための、とても強力なツールなんです。

ECERSは、正式名称を「Early Childhood Environment Rating Scale」といい、直訳すると「幼児期の環境評価尺度」となります。

これは、アメリカで開発された、3歳以上の子どもたちが集団で過ごす保育環境の質を客観的に評価するためのツールです。

1980年に初めて世に出て以来、時代に合わせて進化を続け、特に2015年に大きな改訂を経て「ECERS-3」という最新版が使われています。

ECERSは、アメリカだけでなく、イギリスやカナダ、そしてここ日本を含む世界中の多くの国々で導入されており、保育の質を「見える化」するための国際的な指標として、注目を集めているんですよ。

このツールを使うことで、保育園の環境が、子どもたちの遊びや学び、そして健やかな発達にどれだけ良い影響を与えているかを、「質」というあいまいなものを、具体的な基準で評価できるようになります。

私たち親から見えにくい「保育の質」を、明確な項目で測ることで、安心して子どもを預けられる場所を見つける手助けをしてくれるのです。

ECERS-3の評価内容と評価方法

では、具体的にECERS-3が保育園の何を評価するのか、見ていきましょう。

ECERS-3は、保育の質を非常に多角的に捉えるために、大きく分けて6つのサブスケールという評価の柱を持っています。

ECERS-3の6つのサブスケール

それぞれ6つのサブスケールがどんな意味を持つのか、ざっとご紹介しますね。

1.空間と家具:

子どもたちが安心して過ごし、遊びや学びに集中できるような、室内の広さや家具の配置、種類などが適切かどうかを見ます。

居心地の良さや、子どもが自分で選んで活動できるような工夫があるか、といった点に注目します。

2.養護:

子どもたちの安心・安全を確保するための基本的なケアがどう行われているか。

食事や排泄、手洗いや安全管理などが適切に行われているかといった、健康や安全に関する項目です。

3.言葉と文字:

子どもたちが言葉を豊かに使い、文字に親しむ機会がどれだけ提供されているかを見ます。

絵本の読み聞かせや、言葉のやり取りを促す保育者の関わり、文字に触れる環境があるかどうかが評価されます。

4.活動:

子どもたちが興味を持って様々な活動に取り組める環境が整っているかを見ます。

積み木や絵画、音楽、自然との触れ合い、算数遊びなど、多様な活動が用意され、子どもが主体的に選んで遊べるかといった点がポイントです。

5.相互関係:

子ども同士、そして子どもと保育者の間の関わりが、温かく、信頼に基づいたものであるかを見ます。

子どもが自分の気持ちを表現できたり、友達と協力したりする機会が十分にあるか、保育者が一人ひとりの子どもの気持ちに寄り添えているかといった、人と人との繋がりに関する視点です。

6.保育の構造:

保育園全体として、子どもたちが安定して一日を過ごせるような時間配分や、自由遊びの時間の質、集団活動のあり方などが適切かどうかを見ます。

例えば、待ち時間が長すぎないか、子どもたちが主体的に過ごせる時間が確保されているかといった、運営全体の質に関する項目です。

これらの6つのサブスケールの中に、さらに細かく35の項目が分類されている

例えば、

養護」というサブスケールの中には「食事/間食」や「安全」といった項目があります。

活動」の中には「微細運動」や「ごっこ遊び」といった項目があります。

言葉と文字」のサブスケールであれば「保育者による絵本の使用」といった項目も評価対象です。

そして、これらの35項目には、合計でなんと461もの詳細な「指標」が含まれており、これらを専門的な研修を受けた評価者(アセッサー)が一つ一つ観察することで、保育園の「質」を精密に測っていく仕組みになっています。

評価方法と点数の意味

ECERSの評価は、専門的な訓練を受けた評価者(アセッサー)が、実際に保育園を訪れて行われます。

通常、約3時間程度にわたって、クラスの子どもたちの活動や保育者の関わり、環境などをじっくりと観察し、評価項目に当てはめていきます。

評価は、各項目を1点から7点の7段階で点数化します。この点数が高ければ高いほど、その保育環境の質が高いと判断されます。

具体的に、それぞれの点数がおおよそ何を意味するのか、簡単に見てみましょう。

1点(不十分):

その項目において、子どもの発達や安全を守る上で必要な最低限の基準すら満たされていない状態です。改善が強く求められます。

3点(最低限):

基本的な基準は満たしているものの、質が高いとは言えない状態です。子どもたちのニーズを十分に満たしているとは言えず、より良い環境を目指す必要があります。

5点(良い):

多くの面で質の高い環境が整っており、子どもたちの発達を十分にサポートできている状態です。積極的に保育の質が追求されていると言えます。

7点(とても良い/優れている):

その項目において、最良の環境が提供されており、子どもたちの多様なニーズに応え、発達を最大限に引き出す工夫が随所に見られる、非常に質の高い状態です。

このECERSの点数は、保育園の「通知表」のようなものと考えると分かりやすいかもしれません。

数字で表されることで、漠然とした「良い保育園」というイメージが、より具体的な「どのような質の環境が整っているか」として見えてくるわけです。

もちろん、点数だけが全てではありませんが、保育の質を客観的に測る一つの目安として、非常に有効な情報源となります。

なぜECERSが重要?子どもの発達・学力との関連性

では、ECERSが示す保育環境の『質』が、子どもの将来にまで大きな影響を与えるとしたら、どうでしょう?

ここからは、ECERSが示す質の高い保育環境が、子どもの発達や学力、そして非認知スキルといった大切な能力と、どのように深く結びついているのかを具体的に見ていきましょう。

リテラシー(読み書き能力)の発達

保育環境の質が、子どもの読み書き能力、つまりリテラシーの発達に深く関わっていることは、多くの研究で明らかになっています。

ECERSの評価項目の中でも、「言葉と文字」のサブスケールはまさにこのリテラシーを育む環境が整っているかを見ています。

例えば、

絵本や図鑑が豊富に揃っていて、子どもが自由に手に取れる環境か?

保育者が定期的に絵本の読み聞かせを行っているか?

子どもが文字に触れる機会(ひらがな表や簡単な表示など)が日常にあるか?

子どもたちの言葉でのやり取りを保育者が積極的に促しているか?

といった点が質の高い環境として評価されます。

このような環境で日々過ごすことで、子どもたちは自然と文字や言葉に興味を持ち、読み書きの基礎となる力を遊びの中から身につけていきます。

ただ文字を覚えるだけでなく、物語の世界に触れて想像力を育んだり、自分の気持ちを言葉で表現する楽しさを知ったりと、リテラシーの土台がしっかりと育まれるのです。

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絵本の読み聞かせで知的好奇心や語彙力を最大化するコツや実践法は、こちらの記事【 『絵本の読み聞かせ』の効果がすごい!知的好奇心・語彙力を伸ばすコツとは? 】で詳しく解説。ぜひ参考にしてみてください。

数学的スキルの発達

「保育園で数学?」と聞くと、少し驚かれるかもしれませんね。

しかし、ECERSで質の高い環境と評価される保育園では、日常生活や遊びの中に、子どもの数学的スキルを育むヒントが自然に散りばめられています。

例えば、「活動」のサブスケールでは、以下のような点が評価されます。

積み木やブロック遊び:

空間認識能力や、形・大きさの概念、バランス感覚などが育まれます。

パズルや型はめ:

図形やパターン認識、論理的思考力の基礎が養われます。

砂場での水遊び:

「このコップに砂を何杯入れたら満タンになるかな?」といった、自然な形で量や測量の概念に触れることができます。

絵合わせカードや分類遊び:

同じものや違うものを区別する「分類」のスキル、数を数える「数概念」に触れる機会になります。

お片付けの習慣:

「このブロックはこっちの箱、このパズルはあっちの棚」と、分類する中で整理する力や秩序の概念が育まれます。

保育者がこれらの遊びの中で、「大きいね、小さいね」「これは3つだね」「形が違うね」といった声かけをすることで、子どもたちは遊びを通して、自然と数量や図形、パターン、比較といった数学的な概念を学び、将来の算数学習の土台を築いていくのです。

非認知スキル(社会性・感情調整)の向上

「非認知スキル」という言葉、あまり聞き慣れないかもしれませんが、これは学力テストなどでは測れない、社会性や感情を調整する力、自制心、協調性、目標達成意欲など、生きていく上でとても大切な能力のことです。

ECERSで質の高いと評価される保育環境は、これらの非認知スキルの育ちにも深く関わっています。

特に「相互関係」のサブスケールでは、子ども同士や保育者との温かい関わりが重視されます。

子どもたちが安心して自己表現できる環境か?

自分の気持ちを言葉で伝えたり、困ったときに助けを求めたりできる関係性が育まれます。

友達と協力して遊ぶ機会が豊富か?

貸し借りや順番を守る、意見を調整するといった中で、協調性や共感性が育ちます。

保育者が一人ひとりの子どもの感情に寄り添い、適切に応答しているか?

嬉しい、悲しい、悔しいといった感情を理解し、コントロールする力を養うことができます。

挑戦する気持ちを応援し、失敗しても大丈夫だと伝えられるか?

諦めずに粘り強く取り組む忍耐力や、自己肯定感が育まれます。

このような環境の中で、子どもたちは友達や保育者との関わりを通して、自分の感情をコントロールしたり、相手の気持ちを理解したり、目標に向かって努力したりする力を自然と身につけていきます。

これらは、将来学校で学ぶ上でも、社会に出てからも、人間関係を築き、充実した人生を送るための土台となる、非常に重要なスキルなのです。

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非認知能力の重要性を理解し、子どもたちが健やかに成長するためのヒントは、こちらの記事【 「非認知能力」って何だろう?学力だけじゃない。幼児教育で育む、わが子の可能性を広げるカギと重要性の解説 】で詳しく解説。ぜひ参考にしてみてください。

学力への間接的な影響

これまでの話を聞いて、「保育園の環境が、将来の学力にも関係するの?」と驚かれた方もいるかもしれませんね。

ECERSで評価される質の高い保育環境は、直接的に「テストの点数が上がる」といった効果をもたらすわけではありません。

しかし、子どもが小学校に入学してからの学びの土台をしっかりと築き、結果として学力にも良い間接的な影響を与えることが、国内外の様々な研究で示されています。

例えば、ECERSの開発者であるHarms, Clifford, and Cryerらの研究をはじめ、質の高い幼児教育プログラムが子どもの長期的な発達に与える影響に関する研究では、就学前教育の質が高いほど、小学校入学後の学力や、さらには将来の所得、犯罪率の低下、健康状態の改善といった広い範囲で良い影響が見られることが報告されています。

これは、保育園で育まれたリテラシー、数学的スキル、そして非認知スキルといった「生きる力」が、その後の人生の基盤となることを示唆しているのです。

私たちがこれまで見てきたように、質の高い保育環境では、

👉言葉や文字への興味関心が育ち、読み書きの基礎が自然と身につきます。(リテラシーの発達)

👉数や形、論理的な思考の芽が遊びの中で育まれます。(数学的スキルの発達)

👉自分の感情をコントロールし、友達と協力する力、そして挑戦する意欲が養われます。(非認知スキルの向上)

これらの力は、小学校での学習にスムーズに適応し、新しい知識を意欲的に吸収していく上で不可欠な要素です。

例えば、読み書きの基礎があれば、教科書を読むのが苦になりませんし、非認知スキルが高ければ、難しい問題にぶつかっても諦めずに取り組んだり、先生や友達に助けを求めたりすることができます。

つまり、ECERSが重視する質の高い保育環境は、子どもたちが小学校に入学する前に、「学びの楽しさ」や「学ぶための基盤となる力」をしっかりと育む場所と言えるのです。

これは、一時的な学力向上以上に、子どもたちが一生涯学び続け、成長していくための大きな財産となるはずです。

ECERS評価における留意点

ここまでECERSの重要性についてお伝えしてきましたが、どんな素晴らしいツールにも、その特性ゆえの「留意点」があります。

ECERSの評価を賢く活用するために、いくつか知っておいてほしいことがあります。

まず最も重要なのは、ECERSが「保育環境の質」を評価するツールであるという点です。

これは、保育園の建物や設備、使われている教材、そして保育者の子どもたちへの一般的な関わり方など、環境として設定されているものが子どもの発達をどの程度サポートしているかを見るものです。

つまり、ECERSの点数が高いからといって、個々の保育士さんの人格や、お子さん一人ひとりの性格との「相性」までを測れるわけではありません。

また、評価はあくまで特定の時点での観察に基づくため、日々の保育活動の全てを反映しているとは限りません。

そのため、ECERSの評価結果は、保育園選びや保育の質を考える上で、あくまで一つの「客観的な指標」として捉えることが大切です。

数字だけに一喜一憂するのではなく、その背景にある保育の考え方や、実際に見て感じる園の雰囲気、保育士さんの生きた関わりなども含めて、総合的に判断することが重要だということを忘れないでくださいね。

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ECERSの評価をより深く理解し、冷静に、そして最大限に活用していくための具体的な注意点や限界については、こちらの記事ECERS評価の限界と、賢く活用するための注意点でさらに詳しく解説しています。

ECERSを活用した保育園選びのヒント【保護者向け】

ここまでECERSの基本的な考え方や、それが子どもの発達にどう影響するかについて理解を深めてきました。

専門的な内容に触れてきましたが、最終的に私たちが知りたいのは「これをどう子育てに活かすか」という実践的な部分ではないでしょうか。

それでは、ECERSで得た知識を、実際の保育園選びにどう活かしていけば良いのでしょうか。

ここからは、お子さんにとって最適な「質の高い保育園」を見つけるための具体的なステップと、ご家庭でもできる環境づくりのヒントをご紹介します。

ECERSを参考に「質の高い保育園」を見つけるステップ

ECERSについて学んだ今、きっと「では、これをどう保育園選びに活かせばいいの?」と思われていることでしょう。

ここでは、私たち親がECERSの視点を取り入れて、より質の高い保育園を見つけるための具体的なステップをご紹介します。

ステップ1. まずは情報収集!ECERS評価結果の有無を確認しよう

残念ながら、日本ではまだ全ての保育園がECERS評価を公開しているわけではありません。

しかし、自治体によっては導入を進めていたり、質の向上に取り組んでいる園が自主的に評価を受け、その結果をホームページなどで公開しているケースもあります。

まずは、お住まいの地域の自治体や、検討している保育園のウェブサイトで、ECERS評価に関する情報がないか調べてみましょう。

もし情報が見つからなくても、心配はいりません。次のステップが重要です。

ステップ2. ECERSの視点で見学時にチェックすべきポイント

たとえECERSの公式な評価結果がなくても、私たちがECERSの「評価基準」を知っていれば、保育園見学の際に「質の高い保育」かどうかを判断する大きなヒントになります。

ECERSの6つのサブスケール(空間と家具、養護、言葉と文字、活動、相互関係、保育の構造)を思い出しながら、特に以下の点に注目して見学してみましょう。

子どもたちが主体的に遊べるスペースや道具は十分か? (空間と家具、活動)

衛生管理は行き届いているか? (養護)

絵本や図鑑、文字に親しむ環境があるか? (言葉と文字)

保育者は子どもの気持ちに寄り添い、温かく関わっているか? (相互関係)

一日のスケジュールに無理がなく、自由遊びの時間が確保されているか? (保育の構造)

これらの視点を持つことで、単なる見学では気づかなかった保育の「質」の部分が見えてくるはずです。

ステップ3. 保育者とのコミュニケーションでさらに理解を深める

見学や説明会では、疑問に思ったことを積極的に保育者の方に質問してみましょう。

ここでは、ECERSの視点を踏まえつつ、相手に警戒心を与えにくい、いくつかの質問例をご紹介します。

👉「こちらでは、お子さんたちがご自身で遊びを選べるような工夫はありますか?普段どのような遊びをされていますか?」

👉「お子さん一人ひとりの個性や気持ちを大切にするために、普段どのような関わりをされていますか?」

👉「貴園が特に大切にされている保育の方針や、子どもたちに将来育んでほしい力は何ですか?」

これらの質問を通して、保育者の方の答えや、子どもたちへの接し方から、ECERSで重視される「相互関係」の質の高さや、子どもたちへの深い配慮を感じ取ることができるでしょう。

質問は、あくまで「園の保育についてもっと知りたい」という前向きな姿勢で臨むことが大切です。

我が家でできる!ECERSの視点を取り入れた家庭環境づくり

ECERSは保育園の評価ツールですが、その「質の高い環境」の考え方は、実は私たちの家庭での子育てにも大いに役立ちます。

専門的な道具や難しい知識は必要ありません。

日々の暮らしの中で、少し意識を変えるだけで、お子さんの成長を後押しする環境を家庭でも作ることができるんですよ。

ECERSの各サブスケールが持つ視点を参考に、家庭でできる簡単な工夫をご紹介します。

1.安全で快適な「空間と家具」を整える

子どもが自由に動けるスペースを確保しましょう。

危険なものは片付け、安心して探索できる環境が大切です。

絵本やおもちゃは、子どもが自分で取り出し、片付けられるように収納しましょう。

使いやすい収納ケースなどを活用するのもおすすめです。

(ここで、例えば「自分で片付けたくなる収納ケース」などのアフィリエイトに繋がる示唆が可能)

2.安心できる「養護」の時間を大切に

食事や睡眠、排泄など、日々の基本的な生活習慣を丁寧に行い、子どもが安心できるルーティンを作りましょう。

手洗いやうがいなど、衛生習慣を親子で楽しく実践することも大切です。

3.「言葉と文字」に親しむ機会を増やす

絵本の読み聞かせは、親子の大切なコミュニケーションの時間。毎日数分でも良いので、積極的に取り入れましょう。

文字に触れる機会として、ひらがなや数字のポスターを貼ったり、簡単な表示を工夫したりするのも良いでしょう。

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年齢別の読み聞かせ実践ガイド。紙の絵本で効果を高めるコツは、こちらの記事【 【年齢別】絵本読み聞かせ実践ガイド|紙の絵本で効果を高めるコツ 】で詳しく解説。ぜひ参考にしてみてください。

4.多様な「活動」を自由に楽しめるようにする

ブロック、パズル、お絵描き、粘土など、様々な種類のおもちゃを用意し、子どもが自由に選んで遊べるようにしましょう。

室内だけでなく、公園や庭で自然に触れる機会も積極的に作りましょう。

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発達の目安に沿って、遊びや習い事を通じた学びをサポートする方法は、こちらの記事【 4歳児の発達と学びのサポートガイド|成長の目安とおすすめの習い事・学習法 】で詳しく解説。ぜひ参考にしてみてください。

5.温かい「相互関係」を築く

子どもの話に耳を傾け、気持ちに寄り添い、共感する姿勢を大切にしましょう。

「ありがとう」「ごめんね」など、感情を言葉で表現することを促し、家族や友達との良好な関係を築く手本を見せてあげましょう。

6.緩やかな「保育の構造」で自由な時間を

一日のスケジュールをきっちり決めすぎず、子どもが自分で遊びを見つけたり、興味のあることに没頭したりできる「自由な時間」を大切にしましょう。

時には一緒に料理をするなど、生活の中での学びの機会を積極的に作りましょう。

これらの工夫は、どれも特別なことではありません。

日々の親子の触れ合いの中で、少しだけECERSの視点を取り入れるだけで、お子さんは「ここが自分の場所だ」と感じ、安心してのびのびと成長してくれるはずです。

ECERSに関するよくある質問(FAQ)

ここまでECERSについて、その評価の仕組みや、子どもの発達への影響、そして保育園選びや家庭での活用法についてお伝えしてきました。

この情報を通して、ECERSが「質の高い保育」を考える上でいかに重要か、感じていただけたのではないでしょうか。

しかし、ECERSはまだ一般にはあまり馴染みのない言葉なので、「もっと詳しく知りたい」「こんな時はどう考えればいいの?」といった、様々な疑問が浮かんでいるかもしれません。

例えば、

  • 「ECERSの評価結果って、どこで確認できるの?」
  • 「もし、自分の検討している保育園がECERS評価を受けていなかったら?」
  • 「ECERSの点数が低い園は、絶対に避けるべきなの?」
  • 「ECERSと日本の保育の基準(保育所保育指針など)って、どう違うの?」

など、具体的な疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

そんなあなたの疑問を解消するために、ECERSに関するよくある質問とその回答をまとめた特設ページをご用意しました。

ECERSについて、さらに深掘りして知りたい方や、具体的な疑問をお持ちの方は、ぜひこちらのQ&A集もご覧ください。

【 ECERSに関するよくある質問と回答:Q&A特設ページへ 】(近日公開)

まとめ

本日は、保育環境評価スケール(ECERS)という、少し専門的な響きのツールについて、じっくりと掘り下げてきました。

皆さんと共に子育てに奮闘する「普通の親」だからこそ、ECERSが示す「質の高い保育」の重要性を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいという思いで解説させていただきました。

ECERSは、子どもたちが日々過ごす保育環境が、その後の発達や学び、そして将来の学力にまで、いかに深く影響するかを客観的に「見える化」してくれる羅針盤です。

ECERSの視点を知ることで、私たちは

漠然とした「良い保育園」ではなく、子どもの成長を本当に促す「質の高い保育環境」を見極める新たな視点を得られます。

保育園選びだけでなく、家庭でも子どもの可能性を広げる環境づくりのヒントが見つかります。

そして何より、お子さんの未来のために、納得のいく選択をするための自信を持つことができるでしょう。

ECERSはあくまで一つの指標ですが、この知識を活かすことで、利便性だけでない、子どもたちの「なぜ?」や「やりたい!」を応援する、最高の場所を見つける手助けになるはずです。

このブログでは、ECERSに関するさらに詳しい情報や、保育園選びの具体的なチェックポイント、ご家庭でできる工夫など、様々な角度から子育てに役立つヒントを発信しています。

ぜひ、他の記事も参考にして、お子さんの健やかな成長を一緒に見守っていきましょう。

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幼児の自己肯定感と自主性を高める方法は、こちらの記事【 幼児の自己肯定感と自主性を高める親の愛情サポート術|親ができる具体的なアプローチ  】で詳しく解説。ぜひ参考にしてみてください。

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