
「子どもにとって心地いい環境」ってどんな場所?
「子どもにとって、心地いい環境って何だろう?」
そう考えたことはありませんか?
大人が快適と感じる空間と、子どもが安心して過ごせる空間は、少し違います。
子どもにとって大切なのは、「自分で選べる」「自分のペースで過ごせる」環境。
そんな“子ども中心の保育環境”を評価する指標として、国際的に活用されているのがECERS(エカーズ)という保育環境評価スケールというツールです。
この記事では、ECERSの視点から「子ども中心の環境づくり」に役立つアイテムを5つご紹介。
家庭でも保育園でも取り入れやすい工夫ばかりです。
「保育園選びのヒントが欲しい」「家庭の環境を見直したい」そんな方におすすめの内容です。
🧭 ECERSシリーズ|この記事はSTEP4:実践編です
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ECERSと保育所保育指針の違いとは?保育の質を見極める新しい視点
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ECERSとは?保育の質を測る国際評価ツールを親目線でわかりやすく解説
ECERSが大切にする「子ども中心の保育環境」とは?

ECERS(Early Childhood Environment Rating Scale)は、保育環境の質を評価する国際的なツールです。
その中でも重視されているのが、「子どもが自発的に活動できる空間や仕組みがあるかどうか」。
具体的には、
- ✅子どもが自由に選べる活動や素材があるか
- ✅安全かつ安心して過ごせる空間があるか
- ✅年齢に合った自立を促す家具や配置がされているか
などが評価されます。
つまり、「大人が与える環境」ではなく、「子どもが選び・動ける環境づくり」がポイントなのです。
家庭でも使える!子ども中心の保育環境に役立つアイテム5選

ここからは、ECERSの視点を取り入れつつ、家庭でも手軽に取り入れやすいアイテムを5つご紹介します。
① オープン棚(絵本・おもちゃ収納)
📌 子どもの目線で“見える・手が届く”収納
子どもが「自分で選ぶ・片づける」経験を積むには、中が見える&手が届く高さの棚がポイント。
ECERSでも「子どもが自分でアクセスできる教材の配置」が評価項目に含まれています。
家庭でも、おもちゃや絵本をジャンルごとに整理して並べてあげると、「今日はこれで遊ぼう」「読みたい本を自分で取れる」という流れが自然に育ちます。
🌿おすすめ:カラーボックス+収納ケース
🔧アドバイス:ラベルをつけると片付け習慣にもつながる!
② 小さめのテーブルと椅子(コーナー遊び用)
📌 一人でも複数人でも安心して使えるサイズ感
大きすぎる家具は、子どもにとっては「ちょっと怖い」存在。
自分のサイズに合ったテーブルと椅子を用意することで、遊びも食事も「自分でやってみよう」という気持ちが芽生えます。
ECERSでは「コーナーごとに活動がしやすい物理的配置」が求められますが、これは家庭でも応用可能です。
🌿おすすめ:子ども用ローテーブル+スタッキングチェア
🏠使い方:絵本コーナーやごっこ遊びエリアに設置しても◎
③ ごっこ遊びセット(キッチンやお店屋さん)
📌 想像力と社会性を育てる遊びの宝庫
ECERSの「創造的表現」領域では、ごっこ遊びやロールプレイの素材が豊富であることが求められます。
ごっこ遊びは、子どもが「誰かになりきって」他者の気持ちを想像する力や、ストーリーを作る力を育てます。
家庭用のコンパクトなセットでも十分。遊ぶたびに世界が広がります。
🌿おすすめ:木製キッチンセット、おままごとグッズ、レジスターなど
🎭ポイント:季節やイベントに合わせて道具を増やすのも◎
④ 絵本コーナーづくりグッズ(ブックラック・クッションなど)
📌 落ち着いて選べる・座れる・くつろげる空間
「読書コーナー」はECERSでも重要評価項目のひとつ。
ただ本があるだけでなく、“くつろいで読みたくなる”空間であることが大切です。
家庭でも、ふかふかのラグやクッション、低めの絵本棚を揃えることで、自然と「読みたい気持ち」を引き出すことができます。
🌿おすすめ:前向き収納のブックラック+ビーズクッション
📚ヒント:月ごとのテーマを決めて「季節の本コーナー」にするのも◎
⑤ 自由画材セット(クレヨン・折り紙・シールなど)
📌 いつでも描ける・作れる環境づくり
子どもが自由に描いたり貼ったりできる「創作活動」の環境は、ECERSでも高評価ポイント。
大切なのは「いつでも手に届く場所に素材があること」です。
家庭でも、小さなボックスに年齢に合った画材をストックしておくだけで、創作の機会がぐっと増えます。
🌿おすすめ:クレヨン・色鉛筆・折り紙・スタンプなど
🧼注意点:使ったあとのお片づけがしやすい仕組みもセットで
子ども目線で選ぶ・配置するのがポイント

どれも特別なアイテムではありませんが、共通して大切なのは、「子ども目線」で選び・置くこと。
- ✅手が届く高さか?
- ✅自分で使い方がわかるか?
- ✅安心してひとりでも使えるか?
そんな視点でおうちの環境を見直すだけで、子どもの自立心や意欲は大きく変わっていきます。
保育園見学でも活かせる!この記事の視点
この記事で紹介したポイントは、保育園見学のチェックポイントにもそのまま使えます。
- ✅絵本棚は子どもが自分で手に取れるようになっているか?
- ✅ごっこ遊びの素材が豊富か?
- ✅コーナーごとの活動がしやすい空間になっているか?
ECERSの視点を持って園を見ることで、見た目や雰囲気だけではわからない「保育の質」が見えてきます。
まとめ|家庭でも「子ども中心の環境づくり」はできる!
子どもにとって安心で、自由で、自分らしく過ごせる空間――
それは、特別な施設や道具がなくても、ちょっとした視点の切り替えで実現できます。
今回ご紹介した5つのアイテムは、すべて家庭でも無理なく取り入れられるものばかり。
子どもの「やってみたい!」を引き出すヒントとして、ぜひ取り入れてみてくださいね。
📚 あわせて読みたい👇
📘 ECERSシリーズ|学びのステップで読む
🔰 STEP 1|ECERSとは?【基礎編】
▶ ECERSとは?保育の質を測る国際評価ツールを親目線でわかりやすく解説
└ ECERSってなに?保育の質ってどういうこと?まずはここからやさしく解説。
👀 STEP 2|保育園見学で“ここを見て!”【実践編】
▶ 保育園見学で「ここを見て!」親が注目した3つの視点|ECERS基準でチェックしてみた
└ 実際に見学する時、どこをチェックしたらいいの?親目線で具体的に紹介。
⚖️ STEP 3|保育所保育指針との違いとは?【比較編】
▶ ECERSと保育所保育指針の違いとは?保育の質を見極める新しい視点
└ 日本の基準とどこが違うの?「質の見極め方」を深めたい方へ。
🧸 STEP 4|家庭での環境づくりにも!【応用・実践編】(← 今ココ)
▶ ECERSで評価される“子ども中心の保育環境”に役立つアイテム5選|家庭でも活用できる!
└ 子どもにとって心地よい環境って?家庭でもすぐに使えるアイテムを紹介!