「遊んでいるだけ」に見える時間こそ、育ちの宝庫
「うちの子、保育園で何をしているのかな？」
「ずっと遊んでいるだけじゃない？」
そんなふうに感じたことはありませんか？
でも実は、その「遊び」こそが、子どもの発達にとって欠かせない学びの時間。
特に、保育の質を評価する国際ツール「ECERS（エカーズ）」では、遊びの環境が子どもの成長を支える基盤として、非常に重視されています。
この記事では、ECERSの評価項目に基づきながら、「遊びの重要性」について親目線でわかりやすく解説。
さらに、家庭でも活かせる視点やアイデアもご紹介していきます。
🧭 ECERS実践編シリーズ｜親が学ぶ保育の質
◀️前のステップ：
保育園でも家庭でも｜ECERSが教える子どものための“安全と健康”の整え方
└ ECERSの視点から、保育園チェックポイントとや家庭できる実践的な工夫を解説
🔁最初に戻る：
ECERSとは？保育の質を測る国際評価ツールを親目線でわかりやすく解説
└ ECERSってなに？保育の質ってどういうこと？まずはここからやさしく解説。
1. ECERSで評価される「遊び」とは？
ECERSでは、ただ「遊ばせる」のではなく、子どもの発達段階に合った、豊かな遊びの環境が整っているかが評価対象になります。
具体的には、こんな項目がチェックされます：
- ✅多様な遊び素材（積み木、ままごと、絵本、アート素材など）が揃っているか
- ✅自由に遊びを選べる時間が十分にあるか
- ✅室内・屋外ともに、安全で創造的な遊びができるか
- ✅遊びを通じた対人関係や社会性の育ちを支援しているか
特に注目したいのは、「子どもが自分で遊びを選ぶ自由」が重視されている点です。
これは、子どもの主体性・自己決定感を育む土台となります。
2. なぜ「自由な遊びの時間」が重要なのか？
ECERSでは、「大人が用意した活動」だけでなく、子どもが自由に考え、選び、取り組む遊びが育ちに欠かせないと考えられています。
遊びを通じて育まれる力：
- ✅想像力・創造力（ごっこ遊び、ブロック遊び）
- ✅コミュニケーション能力（他児との関わり）
- ✅問題解決力（遊びの中でのトラブル対応）
- ✅感情のコントロール（我慢、譲り合いなど）
つまり、「ただ遊んでいるだけ」に見える時間こそ、人としての基礎を築く学びの時間なのです。
3. ECERS的「遊び環境」のつくり方｜家庭でもできる工夫
保育園だけでなく、家庭でもECERSの視点を取り入れることで、子どもの遊びの質はグッと高まります。
家庭で意識したいポイント：
✅選べる環境：おもちゃや遊び道具を見える・取り出しやすく配置する
▶▶おもちゃや遊び道具が見える場所にあると、子どもは自分で選ぶ力を育てやすくなります。初めてのお片付け練習にも、「おもちゃ収納ラック」のような見やすく取り出しやすい収納がおすすめ。
👉 Amazonで商品を見る → おもちゃ収納ラック
✅多様な素材：プラスチックだけでなく、木・布・紙など、異素材を用意する
▶▶木のぬくもりを感じられる積み木や、手触りのよい布おもちゃは、子どもたちの感覚を刺激します。木の自然な香りや重みは、プラスチックにはない魅力があります。
👉 Amazonで商品を見る → 郡上八幡のくるま付積み木（日本製）
✅ごっこ遊びスペース：小さなキッチン、ぬいぐるみ、日用品など
▶▶小さなキッチンセットは、ごっこ遊びの世界を広げる魔法のアイテム。コンパクトサイズで扱いやすく、初めてのままごとにもぴったりです。お部屋のインテリアにすっとなじむデザインもうれしいポイント。
👉 Amazonで商品を見る → ぼん家具 ままごとキッチン 木製 調理器具付き
✅創造的なアート時間：クレヨン、はさみ、のり、色紙などを自由に使える環境
▶▶はさみやのりを自由に使うことで、子どもの集中力や創造力がぐっと育まれます。初めてのアート遊びには、「4～6歳こうさく つくって!かざろう!」のような工作ブックがおすすめ。道具があればすぐに取り組めて、楽しく学べます。
👉 Amazonで商品を見る → 4~6歳こうさく つくって!かざろう!
また、「遊びを片づける」「次の遊びを選ぶ」などのプロセスも、子どもの自己管理力を育てる大切な要素です。
4. 遊びの質が高い保育園とは？
保育園見学の際、「どんな遊び環境があるか」は大きなチェックポイントになります。
ECERS的に質の高い遊び環境がある園では、以下のような特徴が見られます。
- ✅子どもの手の届く場所に、種類豊富なおもちゃが並べられている
- ✅一人で集中できるスペースと、友達と遊べるスペースが共存している
- ✅保育士が一方的に仕切らず、子どもたちの遊びを尊重している
- ✅室内だけでなく、外遊びにも工夫がある（自然素材、道具など）
「遊び＝自由時間」ではなく、「遊び＝育ちを支える学び」として大切にしている園は、子どもたちの表情にも安心感や意欲が見られます。
まとめ｜遊びを通じて、子どもの“生きる力”は育つ
ECERSを知れば、「遊び」の見方が変わります。
「遊び」は単なる時間つぶしではなく、子どもの主体性や創造性、社会性を育む最高の学びの場です。
遊びに十分な自由があり、多様な素材・スペース、そして豊かな関わりがある環境は、子どもにとって非常に重要です。
このECERS的な視点は、保育園選びでもご家庭での環境づくりにおいても、お子さんの「生きる力」を育むための確かな羅針盤となるでしょう。
「よく遊ぶ子は、よく育つ」。
ぜひ、遊びの力を信じて、お子さんの遊びに秘められた可能性に目を向け、その育ちを応援してみませんか。
